請求書に必要な記載事項
通常の請求書(インボイス非登録の場合)
| 項目 | 必須/任意 | 説明 |
|---|---|---|
| タイトル(「請求書」) | 必須 | 「請求書」と明記 |
| 発行日 | 必須 | 請求書を作成した日付 |
| 請求番号 | 推奨 | 管理用の連番(例: 2026-001) |
| 宛名 | 必須 | 請求先の会社名・担当者名(〇〇御中) |
| 発行者情報 | 必須 | 自分の名前・住所・連絡先 |
| 請求金額(合計) | 必須 | 税込みの合計金額を大きく明記 |
| 請求内容の明細 | 必須 | 品目・数量・単価・小計 |
| 消費税額 | 必須 | 内税か外税か明記 |
| 振込先情報 | 必須 | 銀行名・支店名・口座種別・口座番号 |
| 振込期限 | 推奨 | 「〇年〇月〇日まで」 |
| 振込手数料の負担 | 推奨 | 「振込手数料は貴社にてご負担ください」等 |
インボイス(適格請求書)の追加項目
2023年10月1日から始まったインボイス制度に登録している場合、追加で以下が必要:
| 追加項目 | 説明 |
|---|---|
| 適格請求書発行事業者の登録番号 | 「T + 13桁の数字」(例: T1234567890123) |
| 税率ごとに区分した消費税額 | 10%・8%(軽減税率)が混在する場合は分けて記載 |
| 税率ごとに区分した対象となる税込/税抜金額 | 10%分、8%分を分けて合計 |
請求書の記載例
請求書
発行日: 2026年4月6日
請求番号: 2026-012
株式会社〇〇〇
△△部 山田太郎 様
下記の通りご請求申し上げます。
┌─────────────────────────────────────────────────────────┐
│ 合計金額(税込) ¥330,000 │
└─────────────────────────────────────────────────────────┘
【ご請求内容】
─────────────────────────────────────────────────────
品目 数量 単価 小計
─────────────────────────────────────────────────────
Webサイト制作 1式 ¥300,000 ¥300,000
コンテンツ更新 5ページ ¥0 ¥0(サービス)
─────────────────────────────────────────────────────
小計 ¥300,000
消費税(10%) ¥30,000
合計(税込) ¥330,000
─────────────────────────────────────────────────────
【振込先】
銀行名: 〇〇銀行 △△支店
口座種別: 普通
口座番号: 1234567
口座名義: ヤマダ ハナコ(個人名)
お振込期限: 2026年4月30日
※振込手数料は貴社にてご負担ください。
────────────────────────────────────────────────────
山田 花子
住所: 東京都渋谷区〇〇1-2-3
電話: 090-XXXX-XXXX
メール: [email protected]
登録番号: T1234567890123(インボイス登録済の場合)
────────────────────────────────────────────────────
消費税の記載方法
外税(税抜き価格 + 消費税)の書き方
小計(税抜): 300,000円
消費税(10%): 30,000円
合計(税込): 330,000円
内税(税込み価格のみ)の書き方
合計(税込): 330,000円
(うち消費税10%: 30,000円)
フリーランス・個人事業主には外税表記が一般的です。消費税を明示することでクライアントとのトラブルを防げます。
インボイス制度への対応
登録すべきか?
| 状況 | 推奨 |
|---|---|
| 年間売上1,000万円以上 | 登録必須(課税事業者) |
| 年間売上1,000万円未満(免税事業者) | クライアントによる |
| クライアントが一般消費者のみ | 登録不要でも大きな影響なし |
| クライアントが法人・課税事業者 | 登録を検討(消費税分の値引き要求を避けるため) |
登録しない場合のリスク
インボイス未登録の場合、クライアント(課税事業者)は請求書の消費税を仕入税額控除できません。そのため:
- クライアントが消費税分(10%相当)の値引きを要求することがある
- 受注を断られる可能性がある
ただし2029年まで経過措置があり、未登録でも80%→50%の控除が認められる期間が続きます。
登録番号の確認方法
インボイス登録番号は国税庁の「インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト」で確認・照合できます。
よくある間違い
NG例①: 宛名が曖昧
❌ 〇〇株式会社 様
✅ 〇〇株式会社 御中(会社宛て)
✅ 〇〇株式会社 △△部 山田太郎 様(担当者宛て)
NG例②: 振込先情報が不完全
❌ 銀行名・支店名のみ(口座番号・名義を忘れる) ✅ 銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義(カタカナ)すべて記載
NG例③: 振込手数料の扱いが未記載
振込手数料の負担者について明記しておかないとトラブルの元になります。
NG例④: 消費税の記載漏れ
免税事業者でも消費税相当額を受け取ることは可能です(2029年の経過措置終了まで)。消費税の扱いをクライアントと事前に確認し、請求書に明記しましょう。
請求書作成ツール
無料で使えるツール
| ツール | 特徴 |
|---|---|
| タスカリ(本サービス) | ブラウザ完結、登録不要(開発中) |
| Misoca(弥生) | 月3通まで無料、インボイス対応 |
| freee請求書 | freee会計と連携、スマホ対応 |
| クラウド会計ソフト(会計freee等)の請求書機能 | 会計と連動 |
Excelテンプレートでの作成
エクセルで作る場合は消費税の自動計算(=SUM(小計)*0.1)と合計の連動を忘れずに。
請求書の送付方法
電子請求書(メール・PDFで送付)
2022年の電子帳簿保存法改正により、電子データでの受領・保管が原則義務化。PDF形式での送付が標準になっています。
PDF化のポイント:
- パスワード保護は不要(受取側が保存しにくいため)
- ファイル名:
請求書_会社名_YYYYMMDD.pdfがわかりやすい
郵送での送付
正式な書類として郵送する場合は:
- A4用紙で印刷
- 二つ折りで封入
- 件名を封筒に記載(「請求書在中」と朱書き)
保管義務
請求書(控え)は5〜7年間の保管義務があります。
| 書類 | 保管期間 |
|---|---|
| 確定申告書・決算書類 | 7年 |
| 請求書・領収書等 | 5年(青色申告)/ 7年(白色申告で前々年所得300万円超) |
電子保管: 電子取引(メール等)での受取は電子データのまま保管が義務。スキャン保管(スキャナ保存)には要件あり。
フリーランスの確定申告についてはフリーランスの確定申告ガイドもご参照ください。